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くろださんのいるところ
音楽評論家の黒田恭一さんが世を去って10年、それを記念して開かれたコンサートを機に、音楽への愛と感謝を大切にした黒田さんの評論を振り返ってみる。
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話題のソプラノ歌手ランツハマーの日本初リサイタルを聴く
2009年のテアター・アン・デア・ウィーンで、アーノンクールの指揮のもと、ハイドンの「月の世界」に出演し、一躍世界的歌手の仲間入りを果たしたランツハマー。透明感あふれる声と知的なプログラミングで、ヨーロッパでは常に注目を浴びる存在だ。その声に触れたくて、紀尾井ホール(11月26日)でのリサイタルに出かけた。
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辻井伸行 音楽と絵画コンサート《印象派》@サントリーホール
絵画の投影によって聴衆の視覚を“剥奪”し、聴覚に集中させて演奏を聴かせる試みは、もしかしたら辻井自身が音楽をどう捉えているかという、ひとつのメタファーなのかもしれない。
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ひとりの高潔なヴァイオリニストの遺産
CD「岡山潔の軌跡」全2巻(パウ・レーベル 第1巻KIYO101-3;第2巻KIYO104-7)
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くるみ割り人形(ワイノーネン版[オリジナル振付&台本:イワーノフ&プティパ]/作曲:チャイコフスキー)
バレエもmedici.tvの人気コンテンツ。クリスマス・シーズンにふさわしく、チャイコフスキーの《くるみ割り人形》をお贈りします。サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場のために書かれ、ここで初演されたこの名作で、ヴァレリー・ゲルギエフと同劇場は名門の誇りに充ちた美しい舞台を創り上げています。耳も目も楽しい、2012年のステージです。
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ファンタジーの向かうほうへ-北村朋幹の「Real-Time」を聴いて
北村朋幹がこの秋、自主リサイタルのシリーズをはじめた。新作CDのことを以前ここにも書いたけれど、リサイタルについてもやはり記しておきたい。■北村朋幹 ピアノ・リサイタル Real-Time vol.1 "aus der Ferne" ~ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第24番 嬰ヘ長調 op.78、ヤナーチェク:霧のなかで、ブラームス:8つのピアノ小品 op.76、シューマン:幻想曲 ハ長調 op.17 (2019年11月15日、ムジカーザ)
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ペーター・シュライヤーとシド・ミードの訃報に接して
1980年代に絶大な影響力を及ぼした名テノール歌手ペーター・シュライヤーと、インダストリアル・デザイナーのシド・ミードが年末に相次いで亡くなった。そのふたりと1980年代に捧げる、ささやかなる挽歌。
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ウィーン・フィル主催舞踏会@ウィーン楽友協会大ホールの思い出
先ほど『「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2020」を見て』という記事をアップしたところ、正月にも関わらず知人・友人から数多くの反響を頂いて驚いた。この手の音楽について書く機会は、1年を通じてもこの時期だけなので、もうひとつ、ウィーンのワルツに因んだ思い出話を書き記すことにする。
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ラヴェル最後の十年間 - 転落と空白のボレロ [Ritornèllo]
ジャン・エシュノーズの小説『ラヴェル』(関口涼子訳、みすず書房 2007)を思い出して。
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鬼気迫るアシュケナージ
◎CD “Recital of Vladimir Ashkenazy-Recorded at the Grand Hall of the Moscow Conservatory on July 9, 1963” (Melodiya)
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大野和士コンダクツ・武満徹、モーツァルト&フォーレ:レクイエム
2月20日に亡くなった武満徹(1930~96)を偲び、彼の作品を含めたユニークなプログラムを、大野和士指揮バルセロナ交響楽団の演奏でおおくりします。大野和士が新音楽監督に就任した2015/16シーズンのオープニング。ガウディが手がけた美しきサグラダ・ファミリアに初登場したコンサートです。1973年にバルセロナで生まれたベルナト・ビバンコスのオルガン独奏曲で幕開けし、武満が金管アンサンブルのために作曲したファンファーレ《シグナルズ・フロム・ヘヴン》が演奏されます。モーツァルトのモテットが続き、メインはフォーレの《レクイエム》。聖なる空間に響く、音楽芸術の諸相をご堪能ください。
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パフォーミング・アートとしてのシネマ・コンサートの面白さ
今回の『ターミネーターLIVE』世界初演の東京公演2回と、それに先立って行われた2日間のリハーサルの過程をすべて見せてもらって、いろいろと学ぶことが多かった。
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まっすぐ行く -レナード・コーエンからのベートーヴェン
レナード・コーエンの遺作を聴いてから、ベートーヴェンのピアノ・ソナタをいろいろ聴いた日に、ふと思ったこと。
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カペルの荘厳 - ウィリアム・カペルのピアニズム
CD◎ William Kapell : Complete Recordings 1944-1953 (RCA)
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イスタンブールの冬の朝 - Fazil, Ferhan & Ferzan 2
ファジル・サイの「イスタンブールの冬の朝」のこと。CD◎ ファジル・サイ/ピアノ・ソロ2 (avex classics)
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久石譲が指揮するクラシックはどれも面白い!
久石譲 指揮/東京交響楽団 ストラヴィンスキー「春の祭典」(CD) 久石譲が指揮するクラシックはどれも面白い!
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天国と地獄の間-ダンテ、リストから、ルー・リード
朝はベートーヴェン、午後から夕方にかけてはリストを聴いて過ごした。 CD◎Joseph Moog(pf) "LISZT - Between Heaven & Hell" (onyx) ヨゼフ・モーグ(Pf) リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調、2つの伝説、ダンテを読んで、執拗なチャルダーシュ
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グルダの飛行機 - フリードリヒ・グルダ 生誕90年・没後20年
フリードリヒ・グルダのリサイタルの上空を飛んでいたジェット機のこと。黒田恭一さんがぼくに教えてくれた。 CD◎ “GULDA Récital Montpellier, 1993” Friedrich Gulda (pf) (Euterp Montpellier/Universal Music)
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ハル・ウィルナーのいない春
ハル・ウィルナーが亡くなってしまった。 CD◎三宅 純『星ノ玉ノ緒 ENTROPATHY』(Sony Records)
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芸術に生きる力を与えられ -トスカニーニ、ゲルギエフ、マックス・パーキンズ
芸術に献身し、芸術に力を吹きこまれる。 本◇A・スコット・バーグ、鈴木主税 訳『名編集者パーキンズ』(草思社文庫)
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