がんばろうナガノ! チャリティ・リレー・コンサート 2019年12月19日 銀座NAGANO2階イベントスペース

がんばろうナガノ! チャリティ・リレー・コンサート 2019年12月19日 銀座NAGANO2階イベントスペース

デュオ・ドゥ・フルール(中村ゆか里&里奈/ヴァイオリン二重奏)が愉しいひとときを与えてくれた。
  • 柴田克彦
    2019.12.24
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 これはホールにおける通常の公演ではなく、この12月から銀座NAGANO(長野県のアンテナショップ。銀座すずらん通りにあります)で開催されている30分ほどのミニ・コンサート。台風19号の被災地支援のために、長野県出身者を中心としたプロ・アーティストが交替で行う無料の公演で、心あらば場内の募金箱に寄付する形になっている。
 「デュオ・ドゥ・フルール」の二人(姉妹)も長野市生まれ。姉の中村ゆか里はパリ音楽院、妹の中村里奈は東京藝大の出身で、それぞれソロ活動(TVなどでも活躍)をしながらヴァイオリン・デュオを組み、ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクールで第2位を受賞するなど、かなりの実績をあげている。いわゆる“美人姉妹デュオ”なのだが、二人とも腕前は確かで実力差がないし、若干キャラクターが異なるので、デュオとしての魅力も十分だ。
 この日は、ルクレールの二重奏ソナタ、ヴィヴァルディの「四季」の短縮バージョン(10分ほどで四季を巡る好編曲)、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲、クリスマス・ソング・メドレーに、アンコールで「真田丸のテーマ」を披露。バラエティに富んだプログラムで、約40分間大いに楽しませてくれた。二人は、こうしたイベントスペースでの短い演奏でも、全力で音楽を表現して聴く人を最大限楽しませようという真摯な心意気を感じさせる。何よりそこがいい。正直言うと知人が関係した企画ゆえに足を運んだのだが、音楽的な充足感も十分あって、なんか得した気分だ。
 銀座NAGANOでは、1月以降も月に何回か同様の公演(出演者は毎回変わるはず)が行われるとのこと。デュオ・ドゥ・フルールともども気にかけておきたい。
 
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