花火 わ - 終わりと始まりの間奏曲、ストラヴィンスキー没後50周年に(青澤隆明)

花火 わ - 終わりと始まりの間奏曲、ストラヴィンスキー没後50周年に(青澤隆明)

季節のうた、花火。ストラヴィンスキー没後50周年に。
  • 青澤隆明
    2021.09.09
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 思いがけず、ストラヴィンスキー初期の幻想曲「花火」からの連想が続いた。

 べつに聴き比べをしたいわけではなかった。もっと私的なことを綴るつもりだった。なのに、なりゆきで7発は打ち上げないといけない感じになってしまったのだ。

 ストラヴィンスキー、ストラヴィンスキー、インバル、パーヴォ・ヤルヴィ、ブーレーズ、小澤、マゼール。……まだ思い浮かぶけれど、いったんこのへんで打ち止めにしておこう。

 さて、この曲での花火の数えかたがこれでよいのかはわからないけれど、大玉が7発だとすると、まさに曜日みたいだ。最後の一発は打ち上げたところで終わる。これまで打ち上げ前や空を上がっていくところや火花が舞い落ちてくる様子を描いてきたのに、ここではドン!で締められる。

 つまり、終わりではなく、始まりということだ。始まりで終わって、それからのことは音楽が終わった後に続くのである・・・。
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