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ヴェローナの夜のモリコーネ

ヴェローナの夜のモリコーネ

DVD◎エンニオ・モリコーネ『アリーナ・コンチェルト』(Warner)
  • 青澤隆明
    2020.07.07
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 「アリーナ・コンチェルト」を夕べはCDで聴いたけれど、DVDで映像作品も出ている。収録ナンバーも部分的に異なり、こちらのほうが長くて曲数は多い。

 2002年9月28日に行われたアレーナ・ディ・ヴェローナでのコンサート・ライヴだが、野外劇場の夜の雰囲気がまた濃厚で、ものものしく壮観な趣きがある。アルバム『フォーカス』の収録曲で、ドゥルス・ポンテスが強烈な熱唱を聴かせる「サッコとヴァンゼッティのバラッド」(ジョーン・バエズ詞)もこちらの映像には収録されている。何本立てかで映画を観たようなどっしりした感慨を、とくにスクリーンを思い出さなくとも抱かされる。ちなみにCDのほうはヴェローナ、ナポリ、ローマ、そしてセヴィージャでのコンサートから採られていて、オーケストラは大半が同じくローマ・シンフォニエッタ、「ガブリエルのオーボエ」を含む『ミッション』メドレーなど一部がスペイン国立管弦楽団の演奏。 

 朝からヴェローナの夜のコンサート映像を観たせいで、ずいぶんと壮大でドラマティックな気分になったけれど、窓の外はひどく暑そうな晴れ。昨日から続いて九州をはじめ集中豪雨のニュース映像も観て、日本も激しい熱帯の気候に入った感が年々強まっていて心配だが。人間の都合により大気はもう猛烈な勢いでまた汚されているみたいだし。そういうときでも、モリコーネのオーケストラを聴くと、心がすごく広がる気がする。大きな声で歌ってみたくなる。
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